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植生ご紹介

秋の紅葉シーズンを前にモミジ(カエデ)の仲間の特徴を抑え観察してみよう。チャレンジは葉が展開した春から可能です!

紅葉するメグスリノキ(カエデ属の木)
紅葉するメグスリノキ(カエデ属の木)

なぜモミジ(カエデ)の仲間を秋の紅葉シーズンではなく、観察するのかというと、モミジ(カエデ)の同定にはいくつか重要なポイントを観察する必要があり、その過程は他の樹木や草花をしっかり区別をして同定していく技術の習得にとても有効だからです。ムクロジ科カエデ属の樹木は40種あまり(学者によって多少の差があります)。低山から高山まで生育範囲は広く、特に山岳フラワーガイド沙羅の木がツアーを行う関東甲信地方の山野は地質的にも生育環境的にも多様で、たくさんのモミジ(カエデ)が観察できます。モミジ「紅葉」の語源は葉が赤く変化するというもみづるという動詞から変化したという説が有力です。またカエデはカエルの手のように切れ込むことからカエデとなったとされます(しかしカエデの仲間には切れ込まない種類もあります)。そしてモミジとカエデは同じ木を指しています。しかし漢字で表記して紅葉は草木の葉が色づく言葉をいい、漢名の楓はフウ(タイワンフウ:フウ科)を指し、ムクロジ科カエデ属の植物とは異なるので注意が必要です。ともあれムクロジ科カエデ属の木は果実に翼(よく)がついてプロペラのようになり、他の植物とは容易に区別できます。また葉は対生(枝に対して対につく)するので掌状の葉から徐々に見慣れていくことでしっかりと区別し同定できます。山岳フラワーガイド沙羅の木では様々な植物の同定ポイントを把握しています。覚え方やコツなど気軽に聞いて見て下さい。

プロペラ状に若い果実を付けたイロハモミジ(イロハカエデ)
プロペラ状に若い果実を付けたイロハモミジ(イロハカエデ)
イトマキイタヤ(モトゲイタヤ)
イトマキイタヤ(モトゲイタヤ)
アサノハカエデ
アサノハカエデ

多くの方がモミジ(カエデ)といったら思い描くカエデ属の葉は、掌状に切れ込んだものでしょう。代表種にイロハモミジ(イロハカエデ)やオオモミジ、ヤマモミジ、イタヤカエデ、カジカエデ、ハウチワカエデなど、カエデ属では多数派の特徴となります。これらは裂片に鋸歯があるグループとないグループに細分できます。

落葉したコハウチワカエデとオオモミジとハウチワカエデ
落葉したコハウチワカエデとオオモミジとハウチワカエデ
美しいヒナウチワカエデの葉
美しいヒナウチワカエデの葉

切れ込みが掌状のよりも浅く切れ込むか全く切れ込まない丸い葉のモミジ(カエデ)はハナノキ、ウリカエデ(メウリノキ)、カラコギカエデ、チドリノキ、ヒトツバカエデ(マルバカエデ)などが。また植栽の街路樹では中国原産のトウカエデがあります。

カラコギカエデ
カラコギカエデ

カエデとは思えない複葉(三出複葉)のメグスリノキやミツデカエデ、植栽で北米原産のネグンドカエデ(羽状複葉)もあります。

カエデらしかぬミツデカエデの葉
カエデらしかぬミツデカエデの葉

さらに自生環境でも大きく区別でき、低山にはイロハモミジやオニイタヤが多く、渓谷でケヤキと一緒に生えています。山地帯に生えるカエデ属が最も多く、亜高山帯ではテツカエデやオガラバナ、カラコギカエデ、ミネカエデなどが観察できます。高山帯にはミネカエデだけが自生しています。

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